なぜ遺言書を書くのか

終活のしめくくりとして、遺言を考える方もいらっしゃると思います。「うちは、そんな大した財産はないから大丈夫」「うちの子に限ってもめるわけがない」そう言われる方も多いです。

今日は、実務で依頼を受けた案件をもとに、「なぜ遺言書を書くのか」を考えるきっかけにしていただけたらと思います。

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私が依頼人のお子さんのA子さんとお会いしたのは、友人の紹介でスマイリングエンディングノートを買っていただいたのがきっかけです。A子さんは、お父さんが亡くなったときの遺産分割の際に、遺産のほとんど全部をお兄さんが相続し、A子さんは何も相続できず、とても嫌な思いをされた経験がありました。

 

A子さんのご家族は、お父さん、お母さん、お兄さんの4人です。お父さんが亡くなられたときの財産は、自宅不動産、預貯金で、それなりの金額でした。お母さん、お兄さん、A子さんで遺産分割の話合いをしたというよりも、お兄さんが一方的に、「財産はぼくが全部継ぐから」の一点張りで、A子さんはもめるのが嫌で結局、1円の財産も相続しませんでした。

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何でゼロなの?

 

自分の財産の整理にという思いでスマイリング・エンディングノートのFULL版を購入し読み進めるうちに、「遺言書」があれば兄ともめずに自分も財産を相続することができることを知りました。遺言書についてもっと詳しく知りたいという思いで、私にご相談いただきました。

私からは、遺言書に財産の分け方を書いておけば、お兄さんと協議することなく遺産を相続することができること、ただし、自筆証書遺言(自分で遺言書を書く)の場合は、検認手続といって、遺言書を家庭裁判所に持っていかなければならず、その手続きで1か月以上はかかること、万一、遺言書に不備があると、その遺言書が無効になってしまうこと、公正証書遺言にしておけば多少の費用はかかるが、相続発生後、速やかに遺言書に沿って手続きが勧められること、遺言執行者を決めておけば、お兄さんの印鑑証明なども必要ないことなどをお話させていただきました。

お母さんの財産は、預貯金900万円です。一般的には、うちにはそれほどの財産はないからという金額ではないでしょうか?それでも、お母さんは、遺言書を書くことを決められたのです。自分の相続のときまで、お兄さんともめてA子さんに可哀そうな思いをさせたくなかったからです。

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その後、お母さんと面談させていただき、財産の確認とだれにどの財産をあげたいのかを確認させていただきました。財産については、A子さんが予めお母さんから聞いて、書きだしてくれていました。通帳を拝見すると、年金が入金される口座と光熱費が落ちる口座が異なっていて、年金が入金されたときに下して、わざわざ別の銀行に入金しているということでした。それを負担に思っておられたので、光熱費が落ちる口座を変更されることをお勧めしました。「そんなこと当たり前じゃない?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、年齢を重ねると、不便を感じながらもずるずるとそのままにしてしまっていたり、そういうことも思いつかなくなってしまうのです。ちなみにお母さんの年齢は83歳です。

そのほかにも、毎年更新される保険証書を何年分も大事にとっていたり、亡くなったお父さんの古い年金関係の書類までとっておられました。必要なもの、不要なものを1つづつ確認して分けていきました。時間はかかりましたが、お母さんにとても喜んでいただけました。

遺言書を書く前に、財産の整理をまずしなければなりませんが、1人ではなかなか進まないことも多いです。子どもがいても、自分の財産の全部を子どもにはまだ知らせたくないと思われる方もいらっしゃいます。そんなときは、専門家にお手伝いしてもらうのも1つの方法です。

遺言書は、70代で一度書いておくのがよいと思います。個人差が大きいですが、80代ではしんどいかな~という印象です。

面談はご自宅まで出張させていただきます。ちょっと聞いてみたいなと思われたら、お気軽にお電話してくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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