遺言書を書かれた方が、お子さんに自分のお骨を、「一心寺」に納骨してほしいという希望を持たれていまし
た。そのお寺についておたずねしたところ、パンフレットを見せてくれて、いろいろ説明してくださいました。一
心寺は、宗派を問わず納骨を受け入れていて、その納骨されたお骨で、10年に一度仏像を造られるそうで
す。骨佛と言われています。納骨の費用は、数万円ととてもリーズナブル。場所は、大阪、天王寺という都会
のど真ん中。広くてきれいで、お弁当持っていきたくなるくらいといわれていました。この方は、ご主人の田舎
にお墓はあるということ。親戚も入っているけど、いずれ途絶えるのがわかっている。主人の田舎のお墓に
入るより、自分の両親も入っている一心寺に納骨してほしいいという思いから、遺言にそのことを書かれた
そうです。昔からあるお寺も、今は檀家も減って、お布施も昔のように入らなくなっているため、経済的に苦し
くなっているところが多く、なかにはやむなく不動産屋に売却してしまうところもあるようです。「継いでくれる
人がいない」「子どもは転勤族でどこにいくかわからない」「高額な費用をかける必要があるのだろうか」この
ような思いから、従来のお墓に対する意識が変化していってるようです。価値の多様化がいろいろな分野で
起こっていますが、お墓に対する価値も、どんどん多様化していくのでしょうね。