日本では、死を語ること=忌み嫌うことという潜在意識みたいなものがあって、そのことについて議論すると
いうことは、ほとんどなかったのではないでしょうか?
余命6か月と告げられたアメリカ人のブリタニーさんが、安楽死をネットで予告し、その日、自ら医者から処方
された薬を飲んで命を絶った事件が、大きく報道されました。報道の中には、安楽死と尊厳死を同一のもの
としてとらえているものもあったようです。
では、安楽死と尊厳死の違いはなんなのでしょうか?
日本尊厳死協会の副理事長の長尾和宏医師の「死の授業」などを参考にまとめてみました。
安楽死 → 不治かつ末期の状態において、毒物によって死期を早める。意図的な最期
日本では、違法(犯罪)
尊厳死 → 不治かつ末期の状態において、無駄な延命治療をしない。 自然な最期
本人の意思が確認できないと、医師は、家族の同意だけでは、延命治療を中止してくれな
いことも多い
医師自らの判断で、延命治療を中止することはできない、それを認める法律がない
平穏死 → 特別養護老人ホームの医師 石飛幸三氏が考え出した造語
簡単なに言えば、「自然死」のこと
口からものが食べられなくなったら、胃ろうなどをせず、自然に任せてそのまま枯れるように
して亡くなること
「尊厳死」と同じように使われることが多い
こんな感じかなと思いますが、理解するのはなかなか難ししです死の授業」は、ブリタニーさんの
事件で、多くの若者が「死」に関心を示したことで、長尾医師が、若者との対談形式で書いたもの
です。ふか~いお話ですので、年齢に関係なく、一度読まれるのもいいかもしれません。
延命治療を望まないのなら、尊厳死宣言公正証書を作成して、ご家族や信頼できる人に渡しておか
れるとよいでしょう。